レイルジェット&タウルス

 

Railjet&EuroSprinter

 

2021年秋の府中運転会向けに制作。
この回のテーマが「海外鉄道」ということで、府中市姉妹都市提携を結んでいるオーストリアのウィーン市を走っているレイルジェットを製作しました。

初めての海外型の制作でしたので完全に手探りでしたが、仲間の手助けもあって何とか形になりました。

 

レイルジェットとは、オーストリア連邦鉄道で活躍している高速旅客列車です。オーストリアを中心に周辺国へ乗り入れる国際列車も担っています。動力は編成端に連結した機関車が担い、反対側には機関車と同様の運転台が付いた制御客車を連結しているペンデルツーク方式を採用。折り返し駅での機回しを省略し、時には機関車を中間に挟んだ2編成併結運転も行われるようです。

赤基調のスタンダードなオーストリア編成とチェコ鉄道が所有する青基調の編成の2編成を製作。

 

今回も数を稼ぐため機関車・客車共に原形を1つ製作してレジン複製しています。
さすがに7両の客車すべてにモールドを掘るような気力がなかったので客車の側面はシール張りとしました。側面には窓にまでかかる大きなロゴが目につきますが、近年実車は更新が進んでロゴマークは小さなものに変わっているようです。他に識別用のステッカーや塗装など細部の変化が多岐にわたりとても再現しきれないため、ざっくり『これはレイルジェットだ』と認識できる程度の仕上がりとしました。

 

列車の牽引役となるユーロスプリンター、通称”タウルス”
タウルスの中にもオーストリア国内線用の1電源対応車1016形、隣国への乗り入れに対応した2電源対応の1116形、交流2電源に加え直流電源にも対応した3電源対応型の1216形とバリエーションがありその中でもチェコ編成でも使用されているためほかの色にも使い回しが利く1216形をチョイス。本当はもっと肩部分にたくさんのモールドがあるのですが今回はサクッと省略しました。

 

レイルジェットカラー

客車と同じカラーリングを纏う専用機。バッファーを含むスカート部分はネジ留めなので連結器付きのスカートに交換することもできます。(作ってないけど)
塗装は客車に合わせた装いを纏いますが、実車は運用の都合で時折向きが変わるそうです。

 

チェコ鉄道レイルジェットカラー

チェコ鉄道所属車は青を基調としたカラーリングを纏いますが、レールジェット専用機は客車と同じようなストライプが入ります。
他のレイルジェット牽引機同様時に折向きが変わるほか、客車との組み合わせが変わることもしばし。トワイライトカラーのEF81が日本海を牽引する姿を思い浮かべてもらえばわかりやすいかと思います。

 

オーストリア連邦鉄道ノーマルカラー

タウルスの標準カラー。レールジェット牽引機とは色味が違う明るい赤です。隣国へ乗り入れる大半の列車に充当されるほかレイルジェットの牽引ももちろん行います。

 

 

オリジナル 北斗星カラー (?)

21年秋の府中運転会にはもう一つ、「青函連絡」という2大テーマを掲げての運転会でした。2つのテーマを両方クリアするために『海外鉄道』の車両に『青函連絡』を連想させるカラーリングを施すことにしました。
余談ですが1216形は直流/交流2電源の3電源対応。北斗星を牽引していたEF510も直流/交流2電源の3電源対応。ものは考えようですが両者には3電源対応という共通点があります。EF81のような赤2号+流星マークにするか悩みましたが最終的にEF510と同じ青い車体に流れ星を描いた仕様にしました。

 

上野から一路青森を目指す北斗星(?)

元の連結器モールドとバッファーを削り落とし自連に変更しています。

 

タウルス製作前
えちごやさんの作例(1016形)を参考にEF210をベースにします。

 

まずは削る。

とにかく削る

 

足りない部分にプラ板を貼ってかさ増し。1mmプラ板を根性で曲げてから瞬間接着剤で貼り付けます。

 

ドアも埋めてさらに削ります。

100均の目の粗い棒ヤスリが大活躍です。

 

側面モールドをさらに埋め、屋根を1mmプラ板に置き換え。運転席上の肩部分もプラ板で段差表現を追加します。

 

 

鉛筆で下書きしたところにPカッターでスジ彫り。運転席側面の窓だけは1段掘り下げました。

バッファーを含むスカートはプラ板から製作し車体裾もプラ板を貼って車体側と均一化。1mmほど切り落として全体のバランスに変化を付けました。

 

特徴的なパンタグラフプラ板から自作。パンタグラフ先端がかかる屋根も三日月形に成型し直します。

 

 

瓶サフを筆塗りして傷確認。
スカートとパンタグラフは1つだけ製作し複製で数を揃えることにしました。
パンタグラフは4基載せるのですが、スペースがギリギリになってしまうので碍子や高圧ケーブルはすべて省略しました。

 

 

客車はさすがに似てる物がなかったのでプラ板から原形を組み立てます。

 

 

築部とゆがみを処理した後、細切れにしたプラ板で屋根のビード貼り。2度とやりたくないです(半ギレ)

 

 

原形ができ上ったところで急ぎ足で複製。
スカートパーツは機関車と客車の両方で取れるように型配置しました。

 

制御客車は客車と機関車のニコイチ。

機関車とは若干形状が違うようなのでスカートの取り付け部分やオデコの形状を変えてます。バッファーの形状も実車に準じた形状に変更。

 

制御客車側はのせかえシャーシ対応にしました。
屋根が高い分スイッチ操作をしやすくするためプラ板で一段屋根を下げます。

 

数を揃えてクレンザーで洗浄。
下地処理をしたら一気に塗装します。

 

スカートとパンタグラフは複製に失敗した客車に両面テープで仮止めして塗装します。

 

塗装が終わった全車。
この後ステッカーを貼って完成です。